2018.6.24
安来散策 どじょうを思い、元気に育てる 「やすぎ どじょう生産組合」
こんにちは。
エクステリアプランナーの前田です。
安来市西松井町にある「やすぎ どじょうセンター」を訪ねました。
「やすぎ どじょうセンター」は元々、うなぎの養殖場だった所を改良して作られています。
施設の真ん中に「やすぎ どじょうセンター」の事務所があります。
今回、お話を伺ったのは、「やすぎ どじょうセンター」におられる仙田 拓也さんです。
安来市には、古くから伝わる民謡「安来節」がありますが、
このなかに「どじょうすくい踊り」という踊りがあり、
昔は「どじょうをすくって食べる」という文化がありました。
現在では、そういった事はあまりしていませんが、
「食べる」という事において、他の地域より、どじょうに親しみやすい地域となっています。
安来市では、「食べ物」としてのどじょうを有名にしようと、努力してきました。
しかしながら、どじょうを大量に養殖する為に必要な、
稚魚の育成が非常に難しく、何度となく失敗を重ねました。
その努力の結果として、現在の「どじょう生産組合」という組織形態が確立されました。
これを分かりやすく説明したパンフレットを頂きました。
どじょうの養殖は、まず「やすぎ どじょうセンター」で、
養殖されるどじょうの産卵から、稚魚の育成を行います。
どじょう養殖専用のえさを開発したり、様々な工夫をされていました。
2~3cmまで 育成された稚魚は、現在37名おられる生産者の所に分配して運ばれます。
どじょうを養殖する為に作られた池に放され、出荷できる大きさになるまで、育てられます。
この池は休耕田を活用して作られますが、池の作り方、深さ、餌のやり方など、これまでの経験に基づいた指導をする事も、
「どじょうセンター」の重要な役割の一つです。
どじょうが出荷できる大きさに育つ期間は2~3ヶ月だという事です。
生産者の方は、その間、1~2日おきに餌を投げ込むそうですが、
どじょうは濁った池を好む為、食べている姿を見る機会も余りないそうで、えさの量など、これまでの経験が非常に重要になってくる作業です。
「どじょうは腸呼吸と呼ばれる酸素呼吸をしていて、元気などじょうは、水面に上がって呼吸をするのが見える」
という事が、元気に育っている証拠だと、教えて頂きました。
こういった事を踏まえた養殖技術はマニュアル化されていて、失敗する事は少なくなっている。という事でした。
育てられたどじょうは、池から水揚げされ、「どじょうセンター」に集められ、出荷の準備が行われます。
出荷の際、顧客のニーズに合わせて、大きさを小、中、大の3種類に分別します
単純ですが、確実に簡単にできる仕分け作業です。
出荷先に要望に合わせて、大きさを選別し、仕分けをします。
どじょうセンターでは、年間に約4tのどじょうを全国に出荷していますが、
1/3が県内で消費され、2/3は県外に出荷されます。
用途は様々で、食用はもちろんですが、動物のえさ用などにも活用されているとの事でした。
「どじょうセンター」に10年勤める仙田さんは、
「安来市内で「食べるどじょう」がもっと身近な物になると良いですね。」
と、今後の思いを語って頂きました。
「現在、子共達には、給食などで、どじょうを食べてもらう機会がありますが、
親御さんの世代では、案外食べる機会が少ないです。
当然、好き嫌いはありますが、「うなぎ1匹、どじょう1匹」と言われる程、
非常に栄養価も高いので、健康にも良いです。
この世代格差を少なくして行ける様に、今後もPRを続けて行きたいです。」
とまだまだ、どじょうへの熱い思いが続く、仙田さんでした。
こちらで生産されたどじょうは誰でも購入する事が可能です。
ご興味ある方は、是非お問い合わせ下さい。
お問い合わせ先
やすぎどじょうセンター
692-0077 島根県安来市西松井町112-1
TEL 0854-28-7521
FAX 0854-28-7521
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