2021.6.2
安来散策 御醍醐天皇ゆかりの禅宗寺院 瑞塔山雲樹寺
こんにちは。
エクステリアプランナーの前田です。
安来市清井町にある禅宗寺院 雲樹寺に行ってきました。
瑞塔山雲樹寺は1321年に
孤峰覚明（こほうかくにょう）禅師によって
創建された臨済宗妙心寺派の寺院です。
雲樹寺の駐車場は、山門（さんもん）と
仏殿（ぶつでん）のすぐ近くにあり、
かなり近くまで行く事ができます。
まずは、本来の順路である
参道の入り口まで歩いて行ってみます。
参道の始まりは分かりやすく
「雲樹寺」の看板を見つける事ができます。
参道を歩いて行くと、目に入ってきたのは
「四脚門（しきゃくもん）」と呼ばれる門です。
石碑に刻まれた説明文を読むと、
その歴史はとても古く、
国の重要文化財に指定されてます。
「四脚門」を超えて、しばらく歩きます。
参道は途中で大きくカーブしており、
そこを、歩いて行くと「山門」
と呼ばれる大きな門が現れます。
ここが雲樹寺の正式な入口という事です。
歩きながらゆっくり見えて来る
「山門」に感動を覚える瞬間でありました。
この「山門」には、隠岐に島流しされた
御醍醐天皇が直筆されたと言われる勅額に
雲樹寺の正式名称「天長雲樹興聖禅寺」
の文字が刻まれています。
このお寺の魅力の一つとして、言えるのが、
「山門」「仏殿」「方丈（ほうじょう）」が、
一直線に並ぶ禅宗様式伽藍( がらん)配置である事。
古い時代に作られた寺院である事を示しています。
「山門」をくぐると、
手を清める「手水舎」が見えます。
手水舎
そして、左手に「薬師堂」があります。
薬師堂
薬師堂は池に囲まれており、
亀の甲羅に似た石の橋を渡って
行きます。
方丈池
右手には「香炉堂」「観音堂」が見え、
左右対称に配置されています。
その奥にある大きな建物が「仏殿」です。
ご本尊である「拈華微笑佛（ねんげみしょう）像」
が祀られています。
「仏殿」の中は自由に拝見する事が出来ます。
そして、「仏殿」「方丈」の間に
「勅使門（ちょくしもん）」があります。
このお寺が御醍醐天皇ゆかりの寺院である事を
示しています。
「勅使門」とは、天皇の使者である
勅使を受け入れる寺社、施設だけに作られた
勅使専用の門です。
普段は閉ざされていて、通る事は出来ません。
そして、一番奥にあるのが「方丈」
と呼ばれる立派な建物です。
ここは、法要や座禅、研修など多目的に使われる場所です。
今回、訪問にあたり、
雲樹寺の歴史や建物の紹介をお話頂いたのは、
副住職の「醍醐 靖幸」さんです。
方丈から延びる渡り廊下の先、
開山堂（かいざんどう）をご案内頂きました。
写真の左に見えるのが「勅使門」で、
右に見えるのが「開山堂」です。
「開山堂」の内部に入らせて頂きました。
孤峰覚明禅師の姿と、両脇に御醍醐天皇、
後村上天皇の位牌が祀られています。
そして、
重要文化財である日本最古の朝鮮鍾も
収められています。
方丈の裏山には、禅宗庭園「元禄の庭」があり、
「植えてある木や、置いてある石など、
全ての理由がございます。」
と、その意匠の由来や
来歴などを分かりやすく
説明して下さいました。
そして、「この伝統ある
雲樹寺を沢山の方に知ってもらいたい。」
という気持ちから、
方丈を開放して、
「雲樹寺マルシェ」や「寺ヨガ」
を企画されていて、
インスタグラムなどのSNSを使った
情報発信にも力を入れておられます。
実は、私も安来市に長年住んでいながら、
雲樹寺に行く機会がなく、
今回、初めて訪問させて頂き、
改めて、私の住む安来市に、
由緒正しき寺院がある事に
驚きと共に誇りに感じつつ、
清々しい時間を過ごす事ができました
是非、一度皆さんも行ってみて下さいね。
今回、取材を快くお引き受け頂いた、
副住職の醍醐さんを始め、
雲樹寺の関係者に御礼申し上げます。
＊拝観できます。
普段は外観しか見えない開山堂の内側や
本堂裏に広がるツツジやサツキで彩られた
「元禄の庭園」などをご覧になることができ、
その際写真撮影などご自由に行っていただけます。
拝観をご希望の方は受付窓口にお立ち寄りください。
拝観時間 8：30～17：00（年末年始・お盆を除く）
拝観料 大人一人 500円／中学生以下 300円
※団体割引あります。
拝観いただける場所：本堂外廊、開山堂、元禄の庭園
〒692-0056 島根県安来市清井町281
TEL:0854-22-2875 / FAX:0854-27-0281
参拝時間 8:30〜17:00